郷土教材映画「愛加那 〜 浜昼顔のごとく」が伝えようとするもの
明治維新の功労者・西郷隆盛の妻であり、京都市長等を歴任した西郷菊次郎の母である、奄美大島出身の女性・愛加那(あいかな)。
愛加那は悲劇の女性として知られるものの、彼女の生涯は郷土・奄美大島でも、あまり知られていません。西郷に関する書籍等は多いものの、奄美で暮らす愛加那の視点で描かれた作品が、ほとんどないことも一因となっています。
私たち制作委員会は、ともすれば歴史に埋もれがちな、奄美大島で一生を過ごした愛加那の生き方から「シマで生きるとはなにか」「シマを離れるとはなにか」を問いかける映像教材を目指し、制作を始めました。
明治維新を為した西郷隆盛の志、身体的なハンディキャップをものともせず社会に貢献した菊次郎の郷土と母への想い、彼らを支え続けた愛加那の愛情とたくましく生きる姿を、史実に則って忠実に映像化し、奄美の子供たちの愛郷心を育み、人々の生きる指針となる映像教材を目指して、本作品を仕上げました。

150年ほど前、奄美の島々で織りなされた人間模様(作品紹介)
失意の中、奄美大島へ隠れた西郷隆盛が豊かな自然と素晴らしい人々に囲まれ、妻・愛加那を得、息子・菊次郎と娘・菊草を得て、生きる力を取り戻し、ふたたび歴史の表舞台に復帰し、近代国家樹立のリーダーへと成長していく姿を丁寧に描きました。
9歳で奄美大島を離れ、米国留学等を経験した西郷菊次郎からは、進学や就職のために島を離れる奄美の若者たちが、それぞれの心情を菊次郎の生き方によって代弁できるよう努力しました。
また、西南戦争で父をはじめ、多くの友人・知人を亡くし、自らも身体障害者となった逆境を踏まえて、母と暮らした奄美大島での日々が菊次郎を再生させ、後に台湾宜蘭庁長など社会に貢献する人物へと育つ姿をいきいきと描きました。
隆盛、菊次郎の二人を結ぶ愛加那を強くたくましく生きた奄美の女性のシンボルとして訴求しました。伝承にもとづき、聡明で働き者である女性として描きました。菊次郎との別れ、菊草との別れに際しては、その心理にいたるまで表現できるよう配慮しています。
離島・奄美ならではの宿命を世に問うとともに、愛加那を通して、奄美だからこそ西郷父子を世に羽ばたかせた事を広く周知できるよう努力しました。
奄美大島をはじめ、沖永良部島、鹿児島、台湾等で充実したロケを行い、関係資料も多数収録しています。再現シーンはキャスト全員が奄美大島在住者で、シマの目線・シマの息遣いが伝わるよう配慮しています。インタビュー出演者の皆様からは、さまざまなエピソードや想いをお話頂きました。
奄美の文化であるシマグチ(島の言葉)や島唄をアレンジしたオリジナル曲を採用するなど、随所に奄美ならではの工夫を盛り込んでいます。

「愛加那 〜 浜昼顔のごとく」主な出演者等のご紹介
作品時間:47分22秒
オールキャスト:
奄美大島在住のボランティアのみなさん
インタビュー出演者:
京セラ名誉会長 稲盛和夫氏
西郷菊次郎の孫 西郷隆文氏
愛加那研究者 佐々木美智子氏
菊次郎研究者 李英茂氏
時代考証:
鹿児島大学教授 原口泉氏
オープニングテーマ:
「リズム」 山元隆広氏、安田祐樹氏
挿入曲:
「リズム・アカペラバージョン」 山元隆広氏、山元俊治氏
エンディングテーマ:
「愛を紡いで」 島ひとみ氏
「愛加那〜浜昼顔のごとく」DVD頒布について
郷土教材映画制作委員会では「愛加那〜浜昼顔のごとく」のDVD頒布を行っています。島外でお住まいの方には視聴する機会がなかった本作品ですが、DVD化しましたので、ご自宅で視聴いただけます。
なお、本作品は通常の書店等では販売しておりません。郷土教材映画制作委員会が直接、希望者にのみ頒布します。DVDをご希望の方は、代金引換(手数料370円別途)または銀行振込・郵便振込(先払・振込手数料はご負担ください)でお申込みください。
送料はお住まいの地域により異なりますが、495円〜785円になります。