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2006年05月24日

恐竜

 1年かけて収穫を迎える時期。

 農家にとって収穫期ほど喜びと不安が交錯する時はない。収穫作業に追われ、猫の手も借りたいほど、懸命な日々が続く。

 天候相手の農作物は、人の思い通りには進まないものだ。梅雨入り後の日照不足から、本州では一部の野菜が高騰しているので、台所を預かる主婦のみなさんも大変だろう。

 果樹の場合、収穫時期が2週間程度、変動することは想定内だ。しかし、流通段階では2週間の差が致命傷となりうる。

 DMが間に合わない。
 資材が間に合わない。
 販売員の準備が間に合わない。

 現場の状況を知るだけに、私は、彼らに意見するのではない。限られた戦力で、少しでも農家収入を増やそうとする彼らの奮闘は、天晴れだ。

 だけど。

 「ベンチがアホやから、野球がでけへん」

 野球をさせるためのベンチであり、フロントであるはずだ。天災以外に、農家の足を引っ張っていては、いったい何のための「農家のための」組織だろうか。

 スモモの熟度は2週間も待ってくれない。
 いまさら畑についた実が増えるはずもない。

 限られた収量と、それに見合う農家収入だ。

 環境の変化に適応できなければ恐竜と同じ道をたどる。間隙を縫って、私のような小さなねずみが取って代わる。農家離れの主因は何なのか。どこにあるのか。痛いほど、私たちは経験しているはずだ。


 「私たちは、何もない状態から出発しなければならなかった。どのような組織が望ましいかを自分たちで探り出さなければならなかった。」(スローン)

 スモモの実が赤くなるにつれて、鳩も飛び始めた。平地も山場もお構いなしに熟度は進むだろう。雨がどれだけ日照をさえぎってくれるかに賭けるしかない。今年はそんな年になるだろう。

 今期の奄美すももが終了したら、あらためて、この続きを書いてみたい。